麦の芽会の理念

理事長メッセージ

子どもは未来に生きる。だから、子どもは希望である(施設長 國井富廣)
今の子育て環境をみると、乳幼児の虐待の増加など、社会の進歩と逆行する現象に危機感を覚えます。
女性の社会進出、働く環境の変化などにより、保育ニーズが多様化・複雑化しています。

そうであればある程、子どもの生活や発達する権利が豊かになり、保障されなければならないはずです。
子育て支援は、そのためにあるはずだと思います。しかし、現状は、大人の生活や考え方が優先され、世の中は
競争に晒され、利潤や効率ばかりが追求されています。

そこでは子どもが豊かに生活し、生きているという実感が乏しくなっていのではないかと思われます。
子どもが健やかに成長する環境に歪みを生じ、子育ての基盤が弱められているのではないでしょうか。

私が保育の道に入った昭和52年の頃は、男性であることが非常に珍しく、保育はもっぱら女性の仕事でした。
それから30年以上を経過した今、目本の社会の子育ての環境や価値観も大きく変わってきた感がありますが、人間が育つために大切なことは、本当はそんなに変わっていないと思うのです。

昔から「三つ子の魂、百までも」と言われてきたとおり、幼児期は人間としての魂を育てる、かけがえのない時期です。保育(子育て)の原点にあるもの、それは人間としての豊かな感性(心と体のコミュニケーション)を培うことだというのが社会福祉法人麦の芽会の基本的な考え方です。

人が人として育つための感性を培うには、親をはじめ愛情を持って子どもを見守り、世話をする人たちとかかわりながら生活すること、そして、自然の中で思いきり遊ひまわり、地域の人たちとかかわりながら生活することがとても大切です。

たけのこ保育園、けやき保育園はこの理念によって運営されています。友達と一緒に生活し、遊ぶことが大好きな子どもたち、お散歩で行き交う地域の人々と交わす挨拶や笑顔に、生きていることの喜びと温もりを感じます。朝早くから夜まで、働く親たちの子育ての悩みの相談を受けながら、保育者と親との子育ての「共同」の関係が深まることは、子どもが安心して生活し成長していく根本にあるものだと思います。

また、たけのこ保育園、けやき保育園ではその保育の柱として、人間としての発達の筋道に学びながら保育をしています。保育者は日々の生活の中で、一人ひとりの子どもの遊びや片言のおしやべりに共鳴し、子どもの成長を喜びを持って語ること、その感動を父母の皆さんに語り喜びをともにし、一つ一つ成長を確かめ合います。そして、保育者と親と祖父母らが子育ての悩みを語り合い、子育ての知恵を出し合う関係を築き、共同の子育てを大切にしていきたいと考えています。
親も保育者も地域の人たちも、みんな子育ての仲間であることを

見失わずに歩み続けたいと思います
 

保育園は子どもたちが仲間とともに未来に生きる力を育む場でありたいものです

沿革

1999年4月
施設長の自宅の一部を園舎にして『無認可 たけのこ保育園』が園児1人からスタートする。

2005年8月 
『社会福祉法人麦の芽会』を設立。

2006年5月
認可保育園として現在地に『たけのこ保育園』を新園舎でスタートする。

2012年4月
みどり市立笠懸第二保育園の民間移管をうけ『けやき保育園』設立。